『奥ゆかしいお客様』  2004/12/12

転職を希望しているリピーターのお客様が見えた。
翌週の火曜日に会社の入社面談があるのだが、採用されるかどうかを相談された。
派遣社員として、いま現在勤める所で契約を後一ヶ月延期して働いてもらいたいと会社から言われているのだが、もし新しい会社を受けて採用されるなら、今の会社の契約の延長を断りたいので、契約を延長するかどうかの返事を月曜日まで待ってもらうように頼んできたとの事。
会社に採用される事が判るまで日数がかかってしまうので、占って結果を先に知った上で、仕事の延長契約をするか、直ぐにやめるかを決めるとおっしゃった。

占いに来る相談で一番多いのが恋愛と結婚の運勢であり、交際している人も無く、ただ将来の結婚運を占う事が多いのだが、こういう類の相談は、大きく運勢を左右させないので、ある意味気楽な占いだと言えるが、就職に関わる運勢となると生活にかかってくるので、かなり緊張する。
人様の仕事を占いで決定してしまう事になるのは、とても怖いほどの責任を覚えるので、無責任な事を言うわけには行かない。
一般的な恋愛相談には、私は安直にサイコロを使ってうらなっているのだが、緊張するような相談には、時間がかかるが筮竹をつかって占なう。(筮竹が正式なやり方)
今回のお客様の問題には筮竹を使った。
でた答えは、はっきりと採用されないとでてしまった。
そう断言するのは申し訳ないと思ったのだが
『ダメです。採用してくれないです』と答えた。
「そうですか。だったら面接に行くのが無駄ですから、試験に行くのをやめます」
あまりにあっさりとしたお客様の反応に、私は驚いてしまった。

「え?占いは100%絶対と言える保障はないですよ。万が一採用されたら・・・ごめんなさい、失礼な言い方で・・・、占いを信じて面接に行かなかった事が、とんでも無い事になってしまいますから、面接には行ってみるべきだと思います。」
そう言うと、お客様は「ありがとうございます」とおっしゃり頭を下げるしぐさをなさった。
占いが絶対的な保障がないと言っている占い師に、お客様は不満をもたれても当然なのにおくゆかしいお客様の態度に、私は感動してしまった。

以前、「占いの当たり方が100%じゃなければ占い師になるべきじゃない!」とおっしゃったお客様がいた。わたしは、「占いを100%絶対だと信じないで欲しい。私としては
100%当てたいと思って、真剣にお祈りをして占なってはいるが、その答えが絶対だと言う保障は出来ない。もし全ての私の占ったものが万分の一の狂いも無く100%の保障が出来るものだと思って鑑定に来ているのだったら、そんな人に満足してもらえるかどうかを心配しながら占なう私のストレスはかなりなものとなる。そういうお客様には鑑定をお断りしたい」そう言うと。
『占い師が自分の占いを100%だと思わないで仕事をするなんて間違っている!』と喧々囂々(けんけんごうごう)に抗議された。

「100%の保障をもとめるなら、鑑定料金を1万とか5千円ではやってられない。
100%の保証出来るものを出したいと自分では思って頑張っているが、それをお客さんの側から当然だと思われて占なうのは大変なストレスで、そこまでストレスを感じて占いたくない。わたしの占いは100%ではないと保証するから、二度と来ないで下さい」長年のリピーターのお客様だったが、永遠の別れを覚悟して言い切った事があった。
しばらくいらっしゃらなかったが、数ヶ月ほどしてまた鑑定にいらっしゃった。
最近は、あくまで参考にするとおっしゃるようになってくださった。

今回の奥ゆかしい態度のお客様に感動してしまうのは、私くらいなものなのだろうか。
さりげなく、取り止めのないことかもしれないこんな出来事に、心を打たれてしまった自分は特別せんさいな心の持ち主なのか、それとも滅多に出会えないほどの奥ゆかしい人だったのだろうか。

  余談   

「易の勉強と思ってわたしのHPを見に来ています」というメールを頂きました。
そこで来週は私の師匠が10年前に鑑定なさった「今後の日本の景気如何」と言う易がありますので、御披露いたします。
易に興味のない方には全くつまらないと思いますが、
易に興味のある方は、キット達人の解釈に驚嘆なさると存じます。
嘘を私が作って書いていると思われないためにも師匠から頂いた手紙の中にある
易の内容をカメラで写してそれも出します。
今日は忙しくて手紙を写真に出来ませんので、来週のお楽しみにしてください。

今日の私は、バーゲンのお知らせを頂いたお店に買い物に出かけてきました。
和光堂のスープを2千円のものが1,700円で売っていました。
「これで安売りしているつもりなのですか?全然安くないね!」と店員さんに言いますと
これ以上は下げられない。どんなスーパーでも和光堂はおいしいのでよく売れるから安く出来ないと言うのです。
「へ~~~~っ!!良くこんな金額でバーゲンだなんて堂々と言えるね!私だったら恥ずかしくてバーゲンだなんて言えないわ!」
こんな会話をしているうちに、やっとこ一箱1,500円にしてくれました。
これを3箱買って、レモンティーをおまけして貰って来ましたが、得した気持ちで帰宅するなり、スープにこんなにお金をかけるなんて異常だと叱られております。
しょぼ~~~ん・・・。