自分の親の話を聞くのが耐え難いのだが、どう親に接するべきかと言う、40過ぎの独身女性がいらっしゃった。
仕事から夜遅く帰宅する自分に母親はいつも、人の悪口を何時間も話し続け、更に子供である自分に対しても文句ばかりを言う。母親がゲスな会話しか話せない人なので、親子として関わるのがストレスで重い。相手にしたくなくて適当に聞き流すと、自分の性格が悪いから結婚もできないとか、こんな性格の娘では、会社でも人間関係がうまく行くわけがないと四六時中攻撃ばかりするので、嫌な話でも聞かないといけないのだが、母親の文句を聞かされるのが生理的に耐えられない、とお客様は重く苦しい息遣いをしながら暗い表情でぼそぼそと話された。
自分の親に不満を抱く人は多い。
自分の親に対して満ち足りない人は、自分から観て、親に近い年齢の人を自分の親に置き換えて見つめる傾向がある。
私は若い女性のお客様から時々、「石井さんが自分の親だったらいいと思います」とか
「先生のお子さんは幸せですね」などと嬉しい言葉をいただく事がある。
常識を超える人になると、私の子供にヤキモチを焼いているといって、ストーカーのように、私を待っていたり追いかけて来て、帰らずに泣くような女性もいた。
私が、優しい態度をするのがいけないとわかり、仕事慣れしてきた最近は、良くこんな態度がとれるようになったと思えるほど、クールな態度で人に接する自分になっている。
以前の私は、感情が相手に入り込みやすく、お客様に対して仕事の態度で接するが不可能な自分だった。
冷静に自分を見つめるもう一人の自分がいるのだが、そのもう一人の自分が、相手に距離を置く淡々とした現在の私のクールな態度を、いつも不思議そうに見ている。
しかし、私のイメージを良い親だと美化してくれるのは他人様だけで、家の中では私ほど母親らしくない親はいないと、我が家の子供はいう。
私は、子供の学校の保護者会は行かないし、入学式にも行かない。
子供が友人の家に遊びに行くとどこの家庭も、リビングに子供の写真が大伸ばしであちらこちらと飾られ、子供の作品の絵とか粘土細工なども飾られているそうだ。
私は、自分の子供の写真や下手な作品を飾る気になれない。
自分の親に関して、こだわりを持つお客様は多いし、親に関する悩みの相談は多い。
自分自身が駄目になってしまったのは、自分の親に問題があったと言う人も多い。
自分の親に満足している人は非常に少なく、いても50~60人に一人かもしれないと、お客様たちの相談を聞きながら思う。
生活が豊かでも賢くなかったり、賢くても貧乏だったり、口のうるさい親だったり
内容のない下品な親だったり、暴力的な親もいれば、働く気力もなく子供にたかる親もいる。
異性に走り子供など産まなければ良かったと口走る親を持った事を相談に来た若い男子のお客様がいたこともある。
そういう親を持った子供は自分の親の酷さを嘆き、なぜ自分の親だけが酷いのだろうと、自分の前世のバチだったのかと、己の宿命の原因を占いでさぐりたがる。
「酷いのはあなただけではないですよ」と私は色んな親の問題を話すのだが
他人の芝生は青く見えるのである。
私を可愛がってくださった絵の先生が居た。
この先生は、血輸病という不治の病を抱えて生まれて来た。
家柄もよくエリートぞろいの家族にとり、この先生の存在が恥だと思われ、人目に付かないようにして隠されて育てられたと、先生は、何度も自分の育てられてきた苦しさを私に話して下さった。≪家柄のよさやエリートの家系だと言う事は、先生のお葬式の時に家族からはじめて聞かされた≫
この先生は、私の占いをとても信じてくださり、私の住んでいる方位には足とお尻も向けない!などと可愛い事をおっしゃってくださる人だった。
その先生は、自分の死ぬ時期をちゃんと占って教えて欲しいと強く願う人だったのだが
私は、先生の亡くなる年も、「今年は死ぬと思うほど辛い体になるけれども、死ぬ事は出来なくて又絵を描くようになる」と云い続けた。
病院の最期のベットで、先生は「僕の死ぬ時期を、ちゃんと教えてくれないから、遺書も自分の死んだ後の事何も決めておけなかったじゃないか!」と不満な顔をして私に抗議した。
先生は、どうにも動かない体を見せながら、「どう考えてももうだめだよ。
占いでは5月の連休に退院するといっていたけど、五月には死ぬんだろう?」と私に確認をした。
墓参りに来てくれよというので、うなづくと、先生の瞳が、私の表情を素早くとらえ、自分の死をしっかりと受け止めたのが分かった。
亡くなるほんの2週間前の事だったが、先生の死を隠す事はわざとらしく感じたので、
「先生は今度生まれてくるときは、何を一番希望しますか 」と質問をした。
「僕は、二度と同じ親から生まれたくないよ!愛情のある親から生まれられれば、後は何とでもなる!」と声を震わせて怒りを発散するように大きな声でおっしゃった。
先生の悲しみは、死ぬ瞬間まで、自分の親に関してだった。
こんな風に自分の親の存在を嘆く人は多い。
傍から見ると羨ましく思えるほどの名誉ある裕福でもある家の子供が、自分の親の存在を嘆いていた事もある。
私も今度生まれ変わったとしたら、尊敬できる暖かな家庭に生まれたいと強く思う。
変質者が親になる事もありえるし、正常であっても、今回のお客様の相談のような、人の悪口ばかり言うような親から、年中悪口ばかりを聞かされたくもない。
理想的な人間は少ないのだから、駄目な親の子供になってしまう確立が充分ある。
どこに生まれるのか自分の来世が怖い気すらする。
「余談」
この易日記も、なんだかマンネリを感じてきました。
書き手が、マンネリを覚えるくらいですから、読み手の
皆さんは、もっとつまらなくなっているはずです。
今後はすこし、量を減らしていこうと思っています。
昨日は、若くて美人の中国の女性が鑑定に来てくださいました。
日本の企業で今年の春から就職しているのですが、職場で友達が出来ないのが悩みで
どうしたら友達ができかと言う、相談だったのです。
お昼を一緒に食べる友達がいないのが、トテモ寂しいのです。
そういうお客様の状態を聞きながら、もし私が彼女だったらどういう気持ちになるだろうかと、自分の身に置き換えながら考えました。
占うと彼女は、社交性がなく自分から愛想を振って話しかける事が出来ないし、周りの女性も気配りがなくて、向こうから声をかけるつもりがないというのが、占いの卦に示されていました。
他国で家族から離れて暮している若い女性ですから、孤独を感じやすくなるものですので、可愛そうに思いました。
この女性は、とても可愛がられて育ったような雰囲気を持っていましたので
「あなたは一人っ子でしょ?」と私は質問しました。
で、思い出したのですが、
中国って一人しか生んではいけないんでした・・・。
中国の女性は性格がきついでしょう?と聞きましたら
日本の女性もきついですよと、言われてしまいました。
でも、日本の女性は、外見はやさしくて、内面がきついそうですが、中国の女性は
外見も内面も両方ともきついそうです。
日本の方が暑くて湿度も多くて、人ごみが多くて住みにくいのに、日本人の方が
気が優しいし、道徳観もしっかりしていて、信用できるし、時間もしっかりしているが
中国には時間が存在しないから、電車の時間も決まっていないと云うことです。
でも、日本には道徳観があって、人も優しいと言われ、ホッとした気持ちになりました。
2004年8月8日
「余談」
ミャンマーに修行に行っていたお坊さんが帰国し、昨日占いに来てくださった。
心臓の持病が悪くなり、占いの店に来る途中、なんども発作が起き、ニトロを飲みながら、やっとこたどりついたそうだ。
このお坊さんは、私のお客様が、このお坊さんとお見合いをする運勢を占いにかけたことがあったのだがこの坊さんは病気持ちなので、結婚すれば、看病に明け暮れる生活となるし、長生きしないので結婚は止めた方が良いと、そのお客様に答えたのだが、私の答えを、お客様は、そのままそのお坊さんに話してお見合いをお断りした。
断られた理由から、お坊さんが私の占いに興味を持って下さるようになり、その後、御ひいきのお客様になってくださった。
今回は、心臓の手術をする運勢と、手術しないで直す方法などを占うために、心臓を抑えながらこわごわと歩き、やっとこ占いの店に辿り着いたと、苦しそうにお話してくださった。
占うと、両足のふくらはぎがツリ、痛くて大変なのに、つった足が治らないで痛いままで居るし、足が痛いから体を動かさなくなり、それが原因で太ってしまい、更に心臓に負担がかかっているので、足の痛みを直す事とやせること、断食療法も必要だと答えた。
病院には足の痛みを相談したが、何もしてくれないそうだ。
本当にお医者さんと言うものは、なかなか名医がいない!いつもながら悔しく思う。
いつ発作がきて突然死するか判らないほどの危険な運勢が占いの答えにでていたので、家庭で発作が起きたら、一人暮らしなので電話をかけるゆとりもないから、携帯に119番の番号を登録して、できるだけ楽に救急車が呼べるように用意をしておいてくださいと云うと、私の言葉が大げさに思えるのか、お坊さんは笑って聞き流していた。
本当に恐ろしいほど危険な状態なのに!・・・お客様は言葉で云われても、緊迫感を持ってくれない。
お客様自らが占いの卦を読めるようにならなければ、事の大変さを理解できないのかもしれない。
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