「私は手相がとても当たるんです」と、若くて可愛い女性のお客様がおっしゃった。
占い好きの私は、お客様でも遠慮せずに「見て見て!」と頼み込んだ。
「わたしが占ってもらいに来たのに・・・・」と躊躇してなかなか見てくれようとはしなかったが、頑張って頼み込み、やっとこ見てもらう事が出来た。
彼女の手相の凄さは、手を見ていると映像までも見えてくるという。
『子供が嫌いですよね?』
「そんな事はないですよ、自分の子供よりも特によその子供は可愛いと思うもの」
『そうですか?自分の子供の面倒をあまり観ないですよね?』
「子育ては大変でね、私は自分の事を優先したいんですよ」
『子供を可愛がって居ませんから、もっと可愛がってあげてください』
「それは手のどこから分かるんですか?」
『小指が、外に広がっているからです』(私の手の平の指の広げ方を観ながら)
私の手から視線を離した彼女の瞳は大きく陰り(かげり)困惑したまま無言になった。
不安なまなざしを泳がせ、暗い表情のまま「映像が見えましたが、云えません」と苦しそうだ。
云えませんと言われると、ますます聞きたくなる。
「お願い、言って」
『いえ、絶対に云えません』
「私は何を云われても傷つきませんから、大丈夫なのよ」
『だめです』
「ほんと、大丈夫だから云って下さい」
『いえないです』
「云って!云って!お願い!!」
なんども頼み込んで彼女のみた映像を聞いた。
すると、わたしが病院のベッドで寝ていて、入院している映像が見えたと、申し訳なそうに心苦しそうに、やっとこ答えて下さった。
あら、入院しているくらいで、そんなに心配してくれるなんて、なんて神経の細やかな子なんでしょうと、心が熱くなった。
映像の顔の雰囲気から、わたしが60歳ぐらいらしい。
又私は長生きできないそうだ。(そうか!口には出さなかったが、きっと私が死んでいた姿が見えたのだろう!)
そうなると、私の寿命の電池は、あと10年以内に切れるのかもしれない。
ボケたまま、生きる屍の姿をさらせながら、看護士さんや、家族を犠牲に生きるよりも、体も脳もしっかりしているうちに死んだ方が、幸せな気もする。
わたしの頭は悪くはないけど良くない頭をしている、と何度も謝りながら、おっしゃって下さった。
「当たっている!だってMRIで脳梗塞の後を3箇所も見つけているし、アルツハイマーも危険視されているもの!それにポリープだけでも8個くらい私の体にはあるんですよ」と私は自慢げに話した。(人は、自分の病気でも自慢が出来る心理を持っているらしいが、わたしの病院での経験談は、滅多にないような悲惨な出来事が多く、自慢したいほどなので、いつか書きたいです)
お客様の躊躇していた口調に、だんだんと弾みがでてきた。
『頑張り屋じゃないですし、いい加減な性格で、努力できません。子供に対しても面倒の看方が足りないから、もっと子供を可愛がって上げてください。それとお金を稼げないですし、お金持ちじゃないです。お金を使わないで溜めるのが好きです』
「わ~~~~っ!!」
確かに私は、頭は悪いし、頑張れない!努力も足りないし、子供に対してももっとおいしい食事を工夫しないといけないと思っていたし、前回の易日記に書いているように、子供の学校の行事にも行かない親で面倒見の悪い親である。
わたしが過保護だという噂が、ひととき近所でたったことがあったが、噂ほどいい加減なものはない、「どこが過保護だ!実体を見に来い!」と夫や友人が怒っていた事もある。
当然、金持ちではない。
お金も溜める程入らないので溜める気持ちになれないというのが現実であるが、こういう気持ちであること事態が頑張れないとも言えるのかもしれない。
お客様の手相に感心した。
しかも人の未来を映像で見るというのは、凄い話である。
手相を見る事で、その人の運勢を映像で観る事が出来るとなれば、彼女が占い師になれば
人気になる事は間違いない気がする。
早速帰宅して家族に、お客様に手相を観てもらった事を話した。
私がもっと子供を可愛がらないといけないと何度も強調されたので、この事を云えば、子供達は、この手相占いに感激して、鬼の首を取った気持ちになり、母親の私に反省を促す事を覚悟していた。
しかし子供たちは、静かに首をかしげ、「お母さんは、子供の事を可愛がっているし、子供好きだよ、お金は節約できないから溜められない。頭が悪いというのは当たっている・・・何も考えていないもの」と云われた。^^;
夫は、「金遣いが荒すぎて冗談じゃない、溜めるという事を知らない!情けない!」と、不快感を体中に表せながら、憎々しげにつぶやいた。
「わたしはね、長生きしないと言われたんだからね!親孝行してよ。私の入院している姿が映像で見えたんだから、本当だと思うよ」と言うと、ここまで年を取ってくれば入院は当然だと、夫は全く私の健康を心配しない。
子供達は、私が今生きていること事態が信じがたいほどで、ここまで長生きするとは思わなかったそうな・・・。
お客様は、映像が見えたと言った時に、本当に当惑した表情をしていたので、映像が見えるのは本当だと信じる。
子供達が、私を親として不満に思っていなかった事は良かったが、わたしは、自分がよい母親だとは思っていなかった。
私は自分の母親からは、大切にされて育った。
母の私を見る瞳は、いつも嬉しさがにじみ出て親ばかそのものだった。
母は、私が出かけるたびに、庭に出て私の姿が見えなくなるまで見送る人だったし、
毎朝私の髪をブラシで長い時間とかし、特殊な植物を使って私の髪をパックしたり、にきびが出れば、漢方の本を読んでクスリを作ったり、癌の末期を医師から告知された状態でも私の洋服を作る事を楽しみ、私を生きがいにしている母だった。
(母の手入のお陰で、母が生きている頃まで私は、街中で見知らぬ人からも、髪の質を誉められる事が多かったほどである、今の私は、バサバサ髪で、「寝起きのままでしょ!」と注意を受ける。親が手をかけすぎると、子供は何も出来なくなるのかもしれない。)
私は自分の母のように、生きがいを子供に託すような事はできないと思っているので、母親として欠落した部分を、家族から文句を言われても当然だと思っていた。
子供に私の母親の話をすると、愛情が深すぎる親はウザクて、しんどくて大変だ!子供が求める時だけ振り向く程度の私が丁度良いと言う。
私の頭が悪い事も、努力できない事も、いい加減な事も、お金を稼げない事も、全て私には当てはまると思えたが、家族からは、私の頭が悪いことと、長生きしないことだけは当たっていると云われた事は、意外だった。(長生きの方はまだ生きているので、未定だが)
久々に面白い手相占いを体験させてもらえて、刺激的だった。
この手相を見てもらった話を、私のHPに書く約束をお客様にしてから、3週間が過ぎてしまった。
このお客様を占った時に、普通の人が出来ない事を出来る才能があるのだが、何ができるのですか?と聞いたのだが、美大生であり、介護の資格もあるのだが、きっと手相で映像が見える事だと思いますという話になって、こういう楽しい体験をさせて頂けた。
会話の一言一言に、気立ての優しさが溢れていたお客様で、いまどきの女の子とは違った味のある可愛い子だった。
「余談」
昨日は、2年ぶりのお客様がいらっしゃってくださって懐かしかった。
久々のお客様が来て下さる時は、その人を、事前に思い出す事が多いのが不思議である。
数日前に、このお客様を、あの子は、どうしてすっかり来なくなってしまったのかしらと考えていた。
彼女はちょっと珍しいタイプのお客様で、彼女が気になる男性を占って、でた答えが、交際できないと出ても、絶対にそれだけは言わないで下さい!と、言う人だったので、印象が強く残っていて、忘れん坊の私でも、彼女の事は忘れなかった。
2年前に占い、彼女の意中の相手とは交際できないと、占いには出ていたのに、彼女は何度も鑑定に足を運んでくる子だったので、当時の私は、ダメな運勢をダメと言うなと言われても、「だって、ダメなんだもの・・・」と口が滑ってしまい、大泣きされて苦戦した。
今回は2年ぶりだったので、私がまだ働いているか、お電話で確認して下さったらしい。
彼女にやっとこ、好きな男性が出てきたそうで、その男性の事を占いに来たのだが、彼女は大物霊感占い師にしか鑑定を依頼しない事にして居るそうで、自動書記で相手の気持ちを書ける人という凄い良く当たるという人に、自動書記で彼の気持ちを書いてもらったと言う。
彼女が気にしている彼の心を自動書記でとらえると、とても彼女の事が大好きで付き合いたいと思っているが、その事を言えないで苦しいと、自動書記の人が書いたそうだ。
他の評判でよく当たる高級な占い師達にも占ってもらったが、全員彼と交際できると断言されたそうで、「はっきりとダメです!なんて言うのは、石井サンだけです。
一体どれを信じたらよいのですか? 自動書記の占いは凄い信頼できるし、石井さんの占いも信頼できるんです・・・どっちも信頼できるのに、全く正反対の答えなので困るんですが、私はどっちを信じたら良いのだろう?」と、真剣なまなざしだった。
私は、どちらを信じるべきだとは言う事はできないので、黙って首をかしげると、
お客様は、「私は自動書記を信じます!」と宣言した。
彼女が凄いと信じる自動書記の言うように、彼女の恋愛が成就できたならば、私もその自動書記とやらに、頼んでみようと、心の中で考えた。
人の心の思いを手紙のように貰えるらしいが、誰の気持ちを聞こう・・・
でも、自動書記から「大嫌いだ、あんな変な奴は最低だけど、適当に話を合わせておこう」などといっぱい、人間臭い言葉で言われたら、ショックな気がしてきた・・・。
自動書記というのは、なんだか神秘的で恐れ多い気がする。
お客様が帰ってから、すぐに私は占った。この自動書記の信憑性はどのくらいか?と。
このお客様は私がHPを出しているのを知らないから、安心してここに書くが
出た答えは、地火明夷と兌為沢という卦が中心にあった。
裏街道を歩くような、詐欺師という意味がこの二つの卦の組み合わせである。
もう一人の占い好きなお客様の質問がユニークだったのだが、
その方は、この占いよりも当たる占いがあるかどうかを占なって欲しいと言った。
自分の占いを自画自賛して之が一番だと出たら、そう言い切るのも不遜だし、この占いは大した事がないと出たら、それも面白いと思って占った。
出た答えは、皆様の御想像にお任せいたします。^^